塾に通う非効率(4)→講習


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先日、広告大手の会社に勤める新入社員が過労死で自殺したという報道がされました。

 

土日もなく残業で働いていたとのこと。

 

塾業界も他人事ではないですね。

 

僕も雇われて働いていたときには、残業をあたりまえのようにしていました。

 

聞いたところによると、今では2つの教室の責任者をやらされることもあるみたいです。早く辞めてよかった・・・

 

 

塾業界の場合、残業でつらくなるときは、学校が休みになる期間ですね。

 

この期間は、夏期講習、冬期講習とやたらと忙しくなります。

 

授業を売るための仕込みに始まり、それの報告、面談、売り終わったら授業編成、座席表づくり、講師の配置。とんでもなく業務量が増えてきます。

 

 

それでも生徒が効率よく学習できるならいいんです。

 

ところがどうでしょう。実際のところ、そうではないのです。

 

 

まず、講習の授業を買ってもらわないと対策をたてることができません。

 

本人がやろうとなっても、お金のかかるものですから親御さん了承を得ないといけないのです。

 

 

塾側が準備したくても、授業を買ってもらわないとスタートできないという問題もあります。もし授業を買ってもらっていないのに準備してしまったら、授業が売れなくなってしまうからです。

  

 

そういえば、以前、「夏期講習が始まらないと受験勉強が始まらないのが現状かもよ」という記事を書いたことがありました。講習が始まるのを待って受験勉強がスタートするということをここでは書いたのです。 

 

 

 

次に、授業を詰め込んでも、授業で消耗してしまって、それだけで疲れてしまうこともあります。行くだけで満足してしまうというパターンです。

 

せっかくたくさんの授業を買ってお金をかけても、自分の学習時間が確保しなければ効果は半減してしまうのです。

 

集団塾で成績が上がらないという子をフォローしたことがたくさんありますけど、だいたいのケースで彼らは授業を受けっぱなしなんですね。

 

授業中心の塾では、「授業を売るとき」と、「授業を実施する方」に力がかかりますから、そのアフターサービスまで手が回らないのです。

 

塾側の本音としては、授業を売って売り上げを確保して、その授業が無事に回って消費されてくれればいいんです。

 

僕も授業中心の塾で働いていたときは、「無事に講習が終わってくれればそれでいい」という気持ちになることが多かったように記憶しています。

 

個別指導のコンビニ塾時代に、ある講師が僕に言いました。

 

「塾に来て何回か80分の授業を受けてるだけで成績上がるんですかね。効率悪くないですか?こんな短期間だったら、自分で勉強して、わからないところだけ質問した方が効率が良いのでは。」

 

その通りだよな。と思いました。

 

コンビニ塾では、大学生講師が授業を練って準備してるわけではないんですよね。テキストを順番に進めているだけのことが多いです。だったら、生徒が各自勉強して、そのフォローをすれば、こんなに大量に講師は必要ないでしょう。

 

しかも、コンビニ塾が使っている講習用教材の落とし穴という問題もあります。以前このテーマで書きました。

 

実際にコンビニ塾だと、生徒が問題解いているときに、講師は暇そうにしています。

 

自分の勉強している講師もいたり、記録をつけていたり他のことをやっている。

 

 

僕が働いていたところは、講習の誘導も授業時間中にやるんですよ。営業活動です。すごいですよね。そういうことをひっくるめて高い授業料を支払っているんです。

 

 

休み期間中に、勉強させる、勉強時間を確保するのが目的なら「授業」は効率が悪いと思います。お金もかかって、効果も低い。

 

これから冬期講習の時期ですけど、以上のことを認識した上で授業を買った方がいいと思います。

 

対策としては、授業は買いすぎない。授業後は自分で学習する時間を設ける。自宅でできない場合には自習室を活用して、わからないところを質問する。講習の授業はオプションというポジションでいいんです。それをメインにしてしまうと効率が悪くなります。授業はつまみ食い程度にしておきましょう。

●講習の授業を買わないと勉強がスタートしないという非効率

●講習授業を受けすぎるとで自分の学習時間が少なくなるという非効率

●講習の短期間で効果を出せるスキルはないコンビニ塾

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