個別でもない集団でもない第三の選択


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今回紹介したいのは夏休みの学習を正しく行えば模擬試験の成績も格段に上げられるというケースについてです。

 

こちらはかまなびでオンラインでサポートしているAさんの9月までのV模擬の成績推移になります。夏を挟んで偏差値70台の大台に乗ったのです。

 

もともとAさんの場合は、スタート時点での偏差値が60を超えていたので、ここから上げていくには他の受験生たちと異なるトレーニングもつまないといけないと考えていました。

偏差値が10近く上がって70超え!

経験ある方もおられるかもしれませんが、偏差値60台を70台にしてくのはかなり難しいことです。偏差値40台を50台にするのは学習「量」だけ積めば何とかなるところはありますが、偏差値60台ともなるとみんなそれなりの学習量を積んでいるため工夫が必要になります。

 

偏差値60台のゾーンの子たちになると、進学塾に所属しているケースも多く、予習中心の学習になっていることが多いように感じます。実際にAさんの同級生たちは予習でかなり先に進んでいるので、置いていかれているようで不安だと夏休みの当初心配していました。

 

この点に関して、「予習がいいのか復習がいいのか」と言うのはよく相談されることなのですが、予習・復習論争とでもいうのでしょうか。

 

模試の分析や入試の結果分析をする限り、予習に比重かけすぎることは必ずしも受験で有利になるわけではないと考えています。

集団塾で予習型でガンガン進めてもリターンが低い

例えばかなり特殊なケース、塾の進度に合わせて実施して偏差値を換算する塾内テストで成績を出すことが目的となっている場合、しかもその塾内テストで成績が好調な場合ですね(塾内のクラス分けでも上位に位置付けているような)。そういうことであれば、そのやり方で問題ないですけど、そのような塾内テストでも結果が出せていないような場合には、予習に比重をかけすぎることには賛成できません。

 

そもそも予習に比重をかけている塾では入試の得点開示の結果で事後検証などはやっているんでしょうか。

 

特に数学の高得点者はあまり多くなく、予習に比重をかけているからといって、ほとんどの子はある程度の点数以上は取れない状況なんだと思います。ですから全員一律に予習重視でやるやり方についてはどうしても疑問が残ります。

 

以下は教育委員会発表の数学の得点分布です。

2023年 本検査数学得点分布

2022年 本検査数学得点分布

学校で習わないような内容を多く出題するような私立高校が第一志望と言うのならまだわかりますけれど、そうでない場合に予習に比重をかけすぎるのはどうなんでしょうか。

 

それよりも例えば、夏休みであれば、夏明けの模擬試験では1・2年生までの範囲が多く出るのはわかっているわけですから、その範囲の復習を重点的に行った方がリターンが高いと考えます。

 

また学校のテストでも予習に比重をかけすぎて、点数が良くなると言うわけではないはずです。むしろ進みすぎて、学校の進度のところと知識が混ざってしまい、混乱してしまうようなこともあるんじゃないでしょうか。公⚫︎式などで小学生〜中学生序盤で中3内容まで進んで学習しているけれど、学校で今やっている単元の応用問題などはさっぱり解けないなんていうケースはよくあります。進むことだけを目的にしている学習はほとんど効果がないと考えます。適切なタイミングで定着度チェックして、必要があれば戻って学習したりすることが必要です。その調整ができない、やらないのであれば進みすぎる学習は、変な癖をつけてしまう学習になってしまいまう可能性が高いです。

 

予習することを目的とする学習から抜け出しましょう。

 

保護者目線で、なんとかつまづかないように先回りしてやらせたいということなんでしょうけど、つまづかせて気がつかせることも大事です。また学習塾も授業を売ることと、予習させることは両輪みたいなところがあり、「予習が大事だ」「予習できていないと間に合わない」と念仏のように唱えているわけですからそういうものかなと刷り込まれてしまっているところもありますね。しかし、その塾で勉強している全員にとって果たして予習に比重をかけることが正しいのかは、個別にその子の状況で判断するしかないでしょう。前述のようにデータ的な裏付けがあるわけではないのですから。

個別指導はシステム破綻しているから自習に呼ばれる?

一方で、個別指導等でマイペースな復習重視の学習になってしまうことにも問題があります。その良い例が個別指導ではやたらと自習に来るように言われます。なんで自習することが必要なのかと言うと、マイペースな学習では入試やテストに間に合わないからですよね。個別指導の週1回1科目宿題付きの授業だけを受けて、その科目の成績が上がるわけがないんです。これはこれでシステムとして破綻しています。だから自習に来るように言われるわけです。

 

自習に呼んでくれることで面倒見が良くていいと思ってはいけませんよ。

考えてみればおかしな話なんです。破綻したシステムを売られて無料の自習対応で恩を売られているわけなんですから。壊れたものを売られたら無料で直したり返品したりするのは当然なんですけど、どういうわけか塾業界だけはそうはなってはいないんですね。

 

私はこうした塾業界のシステム破綻に気づいて、集団でもない個別でもない第3の選択肢としてのかまなびを始めようと考えました。

 

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Aさんの夏休みの学習

 

 

話を最初に戻して、Aさんにどのように夏休みの学習を進めてもらったのかを以下でまとめてみます。

 

もちろん予習より復習の比重をあげて学習してもらいました。夏の成果を模擬で出して欲しかったからです。

 

【数学】

一次関数の応用問題の演習

夏前の既習範囲の全国入試問題演習→弱いところは演習量を増やして対応

予習は、二次方程式の応用まで

 

【理科】

中1と中2までの苦手範囲に絞って、全国高校入試問題を回してもらい、記述問題では添削も行ないました。苦手な単元はかまなびがセレクトした問題を追加で演習してもらっていました。予習は行っていません。

かまなび生の理科の演習場→ https://note.com/kamanavi100/m/m7d0242a985c5

 

【社会】

理科同様、既習の地理・歴史に絞って、全国高校入試問題を回してもいました。記述問題の添削も行なっています。こちらも予習は行いません。

 

【国語】

国語については予習復習はあまり関係のない科目です。全国作文や千葉の最新形式に沿ったトレーニングで素早く書き終える練習をしました(読解に時間を回すためです)。全国高校入試問題演習を行い記述問題の添削を行いました。古典は古典文法を別ラインでやってもらい、全国入試の古典がスムーズに解けるように進めて確認テストを毎週行っています。その他、語彙力のテストや文章の要約練習をやっています。

 

【英語】

英文法問題演習を語形変化と整序のみ復習を行いました。復習範囲はほとんどできていたので、予習範囲の英文法を行い、入試の英文を読めるようにしたところで精読トレーニングを行いました。これによって文章をほぼ完全に訳すことができるようになりました。

ここからは、模擬試験の過去問などをやってみて、リスニング対策・ライティング対策の必要なところを補って埋めていく作業になります。リスニングやライティングにも使えるようにシャドーイングの練習とテストも毎週実施しています。

 

 

模擬で成果が出ればモチベーションも継続することができます。昔から集団塾で切磋琢磨したほうがいいみたいなことがよく言われています。そういう面もあるとは思いますが、努力と成果が比例していけば、必ずしも切磋琢磨しなくてもモチベーションは保てるのではないでしょうか。

 

努力と成果を結びつけてあげるには、成果の出やすい学習を取った方が良い事は言うまでもありません。そこがずれている状態のままでは、集団塾で切磋琢磨してもモチベーションは保てなくなるのではないでしょうか。

 

 

昔からのやり方が正しいとは限らない

そういえば今年の夏の甲子園では慶応が優勝しましたね。慶応高校の選手たちは、効果的な練習を取り入れて効率よく力をつけているようでした。ベスト4に残った高校の多くが坊主を強制していなかったというところも興味深い点です。「昔からそうしてたからそうした方が良い」という思考停止状態のままでは、技術が進歩していくと、あっという間にそのやり方は通用しなくなります。塾業界でもそれは一緒です。

 

もちろん予習を一切やらなかったと言うわけではありません。復習の状況が良ければ先に進むのは当然です。だってやることがないんですから。夏にしっかりと復習を積んで成績を出したAさんは、ここからは復習することがあまりないので、予習の比重が一気に上がっていきます。しかも秋からは3年生の範囲も模擬試験に少しずつ取り入れられてきますから、忘れる前に模擬試験がやってくると言う関係になり非常に有利になります。もちろん復習範囲も引き続き模擬試験では出続けますから、成績が下がりづらいやり方になります。

 

これを全く逆のやり方でやるとどうなるでしょうか。予習に比重をかけて、しかもその予習でやっている範囲もあまり定着していないような場合です。

 

⚫︎秋以降に予習した範囲のやり直しをすることになる

⚫︎復習をおろそかにして進んでいるので、復習範囲の出題比重の高い夏明けの模擬試験や学校の実力テストなどの点数が伸びない。秋以降も復習範囲で点数が稼げない。

 

つまり、かなり勉強していても全く結果につながらないケースが出てきます。得点を出したいところでズレた学習をしているのですから当然です。

 

 

自立学習塾もピンキリ

ところで、個別でも集団でもない塾も最近は増えてきていますが、自立学習塾とか呼ぶのですかね。このような塾でも予習・復習の比重のバランスが良くないケースが多いように感じています。問題集や映像授業などをハジから順に進めていくだけのような指導ですね。それで成績も上がることがあるのでしょうけど、このやり方はどこまで通用するのでしょうか。

 

かまなびでは、入試の最新傾向分析・模擬試験の分析・生徒たちの試験結果の検証など行って日々アップデートさせていく必要があると考えています。特に教材は、出題に合わせてアップデートさせていかないといけないと思っています。

 

かまなびでも開設当初と同じやり方でアップデートしていかなかったとしたら、今回のようなAさんのような成績推移は出てこなかったと考えています。毎年毎年失敗を重ねて何度も何度も修正させてアップデートさせてきたからこそ、Aさんの頑張りと合わせて報われた形です。全員に有効な方法は無いのか毎年毎年悩みは多いです。

 

ちなみに2022年の入試の結果や得点調査結果のデータを踏まえて、これまでの中学生の学習方法を全て捨てて1から立て直しました。ちょうど2023年入試で手ごたえを掴みました。中学生の英検は3級全員合格、準2級も60%以上の中学生が合格し、この英語のベースアップが軸になり入試結果も好調でした。

 

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受験勉強は戦略的に

 

もちろん、たまたまうまくいっただけじゃないかと言う可能性もありえます。ですから、今後も毎年アップデートさせていきたいと思ってます。 

 

 

かまなびはもともと成績の良い生徒が多いんじゃないかと思われることもあります。結果を出すと大抵そういうツッコミが入ってきます。そんなことは全くなくて今年は英語をほとんど読めないような中学3年生も春からスタートしています。その生徒は3ヶ月で英検3級に受かり、半年経った今では準2級の勉強をしています。このようなケースもAさんのケース同様にとても感慨深いです。生まれたての赤ちゃんが立ち上がり言葉を発して舞台に立っているような感動を覚えます。勉強苦手な子も得意な子も正しいやり方でやり切ったら全員同じように結果を出したい(やってくれない生徒は申し訳ないですがどんな塾でも結果は出ませんが・・・)。そこを追求して今後も精進していこうと思ってます。

 

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英語をほとんど読めない状態で中3春からかまなびをスタートした生徒の入試終了後の感想

2023年4月追記:A子さんのその後

A子さんから得点開示結果の連絡が来ました!なんと5教科の得点が473点

県立入試が第一志望だったら、集団塾で予習型でやる必要はないんですよね。

強くしたい課題は人それぞれです。その課題に合わせたトレーニングを積むことで、最後の最後まで得点を伸ばすことが可能です。

得点開示のアンケートで2024年に480点超えていた人は塾に行かずに独学だと言っていました。

 

塾で何を学ぶかというのは実はあまり重要ではないということなのではと思います。自分の課題と向き合い、それを克服するにはどういうトレーニングをしたらいいか。そのことが何より大事です。塾の授業に拘束されて、そこに向き合う時間が取れないのは致命的です。

 

A子さんの保護者によるかまなび体験談


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2024得点調査アンケート

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【2023千葉県公立高校入試得点情報】



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