コンサルも言いたい放題の個別指導塾業界

塾のコンサルタント会社から、次のようなダイレクトメールが送りつけられてきました。

個別指導塾が簡単に成功する時代が終わったとのことです。


では、これまでは誰でも「簡単に」成功していたということですね。


じゃあ今個別指導塾で過去の栄光で偉くなっている人たちって「簡単に」成功する時代にやっていた、たまたま運の良い人たちってことですか。


酷い言われようです。


そういえば、私が個別指導で勤めていたときの上司の人で、昔やっていた時代の「びっしりと埋まった座席表」を持ち歩いて自慢していた人がいましたね。あの人もたまたま運が良かっただけだったのでしょうか。


塾業界パラドクスでも、以前「個別指導時代の終焉」というテーマでブログを書きました。


「学校の集団指導、集団塾の指導についていけずに個別指導塾を選択した生徒が、1科目1週間1回宿題付きの授業を買い、短期間で働くアルバイトがこれを担当し、これまでの遅れを取り戻しあわよくば逆転を狙う」という個別指導塾のシステム自体に疑問を持たない限り抜け出せない問題だと私は考えています。


確かに、個別指導はビジネスとしてうまくいきやすいシステムです。


アルバイトを配置して、座席の回転率で生徒をどんどん入れ替えていく。塾ですけど飲食店のような感じで効率よく利益を出していきます。


しかし、成績を上げるという点では非常に非効率なシステムです。それが市場にじわっと広まってきたのではないでしょうか。値段の割に成績上がらないよねと。


つまり、個別指導塾はこれまで簡単に「ビジネスとして」成功する時代でしたが「成績が上がる仕組み」としては多くの個別指導塾が成功していなかった時代だったのです。




「テスト前に追加で授業を受けましょう、追加授業は別料金です。」


「無料テスト対策授業やります」


「では自習に来てください」


などと個別指導で成績不振の生徒達に言ってみたりもします。


これらは、「やっぱり1週間1回宿題付きでは、なかなか全体的に成績上げるのって難しい」ということの裏返しなんです。


もちろん勉強は自分でもできるし成績はいいけど、「自分のペースでやりたい」「部活多忙で集団は通えない。」「数学だけわからない」このパターンの生徒では個別指導でもうまくいきますよ。しかし、こういう子達はどこの個別指導でも、通信教材、映像授業でもなんとかなりますからねぇ。


こういうところで悩み葛藤して悶々しているのが個別指導塾なんですよね。実際に私がそうでしたから、気持ちはよくわかります。挙句、私は個別指導塾を飛び出したのでした。