学習内容からの高校選び【数学】


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数学

数学は1年ではⅠとA、と2年ではⅡが必修です。

Ⅰは式の展開・因数分解から始まり、関数の処理をメインで行っていきます。

これの発展形がⅡですね。

Aでは場合の数と確率・図形の性質・整数の性質を扱います。数式の意味をじっくりとらえていきます。確率は複雑になり、図形は証明ですが、中学とはまた違った証明方法を学びます。

 

【高校選びで使えるか】

 文系にしろ理系にしろⅠ・Ⅱ・Aはやります。もし理系に進む場合はBとⅢに注目しましょう。Bは2年で学び、Ⅲは3年で扱います。

 進学校ではⅢの内容を2年次に始めるところもあります。3年では問題演習を行うためです。ですから当然授業進度は速く、定期試験の範囲は広くなります。

 逆に、偏差値でいう50±4くらいの学校では、授業の難易度は大きく異なります。なぜなら、このくらいの高校では授業についていけなくなる生徒の割合が増えるからです。

学校の方針として、「生徒の理解度に応じたクラス編成」をうたっているところは、同じくらいの成績の子を集め、レベルに応じた授業を行っているようです。わかりやすい(かもしれない)半面、本来の学習内容を終えずに、表面だけ触って1年が過ぎてしまう可能性があります。もし理系に行きたいのであれば、数学は得意であることはもちろんですが、このレベルの高校に行く場合は、自分で勉強を進める覚悟が必要です。でなければ有名大学への進学はあきらめましょう。

 また、これも外には出にくい情報なので先輩に進度「教科書で飛ばしている部分はないか」など聞いておくとよいでしょう。

 ある高校では、数学・理科ができな過ぎて、3年次でのクラス編成では理系は1クラスしかなかったそうです。

 これは、1年次のテストが簡単すぎるために起こる現象です。数学Ⅰ・Aの基礎を触り程度にしかやっていない子に、理系だからとⅡで標準レベルの問題をやらせるからです。

 

もし数学はちょっと苦手だけれども、どうしても理系に進みたいという子がいれば、学校説明会で「数学の補習はしてもらえるのか」ということを確認したほうがいいですね。柏の葉高校に見学に行ったときは、放課後個人的に補習(人数がいなかっただけなのかわかりませんが)を行っていました。

 

主観ですが、理系に進学したい場合には偏差値55以上の高校には入っておきたいところです。どうしたって周りに合わせてしまうし、たぶん大学に入ってからついていけなくなるからです。

 

実際にあったのが、偏差値の低い学校で学年トップを取り続けて「指定校推薦」で理系の大学に入ったが、数学がわからなすぎて留年した、というものです。大学では誰も教えてくれませんから(文系から理系に転じて建築に進んだが、数Ⅲができないので大学進学後に個別指導塾を探している子もいましたね…)

 また、そもそも学校で対策してくれない(するとしても3年で、もう手遅れ)ですし、そのように指定校推薦を狙ってくる子は必ず何人かはいるはずなのに自分は余裕だろうと思っていたり、入ってみたら案外できる子が多くて指定校推薦も取れず、一般受験は実力不足なのにプライドだけ高くて有名校を受けまくった挙句に浪人。というのもよくある話です。

 

 今あげたようなプランで大学入試では逆転しようと考えている子は、相当の意志の強さがないと厳しいということは頭の片隅に入れておいてください。

 

【数学のやり直し】

★文系で数学オンチの子は、小学校までもどって計算の練習をしてください。数学オンチを自称する子は、大体分数で止まっています。5分の7と言われて書かせると7を分母に持ってきたりします。読む順番と書く順番のルールを決めておらず、書きやすいほうからその都度適当に書いているからです。

 

また、高校の入学式までに学校のワークを3年分解きなおしてください。なくしてしまった場合はそれに準ずる問題集1冊を3周やってください。分配法則(1年)、等式変形(2年)、確率(2年)、展開公式と因数分解(3年)、二次方程式(3年)、三平方の定理(3年)などは高校でも使います(ていうか全範囲覚えておくべきですが)

 

☆理系に進みたい子は、上記の学校ワークで苦手分野をつぶした後、予習をしておくと良いでしょう。一人で読み進められるものとしてはマセマの「初めから始める数学Ⅰ」と同じくAのものは読みやすいです。が、問題量は少ないです。

初学者は同シリーズの「初めから解ける数学Ⅰ・A」に挑戦してみてください。中堅高校で配られる学校準拠の教材のレベルに近いです。基礎力(計算力)をつけるにはちょうど良いでしょう。

このシリーズは解説が優しい(簡素過ぎず、くどすぎない)ので、これを自分で進められないのであれば、学校の先生にすがるか、家庭教師を頼んだほうがいいですね。

これでは逆にくどいし、網羅的にいろんな出題パターンを解いてみたいという子は、チャート式 解放と演習(黄色い本)でも良いと思います。これがスラスラできるようになれば、センター試験でも70%はとれるはずです。

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