『本当の仕事の作法』内田樹、名越康文、橋口いくよ

この点について思いあたることがありますね。

 

塾の仕事でも、勉強できる受験秀才の講師って、即興で何でもやれるから準備とかしなくなる傾向があるんですよね。うまく回すことに専念だけして時間外は完全にオフという具合です。

 

実際には、そういう講師がついても成績ってあまり上がらなかったりするんですよ。

 

むしろあまり勉強について「少し不安だな」って思っている講師だと、しっかりと準備をするようになります。例えば、「過去問をみたり」「失点分析したり」「他に上手な教え方はないものか探したり」など、その生徒の授業に向けてせっせと準備するので成績が上がりやすかったりするんですよ。

 

きっちりとした仕事できる人って「不得手だと感じている人」というのはほんとそうだと思いますね。これから仕事を選んでいくときには大事なポイントかもしれませんね。

 

また実際仕事についてみて「自分に向かないから辞めます」っていうのも少々考え直した方がいいかもしれませんよ。向かないから、教えられた通りに修行を積めば、良い仕事ができるようになるのかもしれませんから。



今日は仕事のことがテーマでしたけど、実は勉強も「苦手だなぁ」って子の方が将来伸びる可能性は高いですよね。


入試やテストだと「暗記勝負」ってことが多いですけど、それが苦手だとしてもそこで辞めないで続けて行けば、大学入ってからの勉強で大仕事をやり遂げることだってありますよね。いつまでも継続は力なり精神を忘れずに。

今回は「仕事」について考えてみましょう。

 

憲法27条に規定されている「勤労の権利と義務」

 

憲法上、働くことは「義務」になってます。

 

なので「大人になったら」みんな働かないといけないわけです。

 

一生大人にならないという選択を取れば、働かないということも理論上ありえますが、それでは社会はうまく回りません。

 

みんなが働いているからこそ、欲しいものがお店に並び、食べたいときに食べ物があり、町がきれいになって住みやすくなっているんですね。

 

あまり普段意識してませんけど、今の幸せな状況っていうのは、大人が働いてくれているからなんですよね。

 

以上のようなことなど「仕事全般」についてたくさん書かれているのが、3月に発売された『本当の仕事の作法』です。

 

ここで少し紹介してみますね。

 

面白かったのは、「得意なことを仕事にすべきか?」という点について書かれたところです。

 

私たちの感覚からすると、得意なことを仕事にした方が「楽だし活躍できそう」と思いがちですよね。それでは引用してみます。

 

~引用~

内田:不得手であるってことは、死ぬまで不得手であるってこと。でも、続けていると蓄積があるから、向いている人よりもできるようになってくる。武道を見ているとわかるんだけれどね。すごく運動能力が高くて、器用な子っていうのはあまり伸びない。簡単にできると思って、飽きちゃう。逆に、鈍くさくて、最初はどうにもならないなあって子が、こつこつと努力してやっていくと、蓄積されたものって、百パーセント自分の努力で獲得したものでしょ。身についたものが存在の一部になっている。

 

橋口:器用な子はそうなりにくいんですか?

 

内田:器用な子っていうのは、多少間違っても、器用だから帳尻合わせられるの。正しい技と似たようなことができる。本当は違うんだけれどね。運動能力が低い子は、それができない。正しいことをしないと全部失敗する。だから、正しい術理に基づいて、基礎から積み上げてゆくしかない。すると、ある段階に達すると惚れ惚れするような動きができるようになる。器用な子がささっと真似してもできないようなしっかりとした型ができる。

 

橋口:うわぁ、そんな未来が待っているかもしれないってことに気づかないまま、不得手なこと=向かないって思って、やめちゃう人ってたくさんいると思うんですよ。

~引用終~